サマースクール

2009/07/23

7月21日・22日と恒例のサマースクールで、葉山に行ってきました。

宿泊場所は昨年と同じですが、プログラムや活動場所が違うため、昨年参加した塾生は、また違っ

た体験ができたと思います。

21日、7時45分に集合し、保護者の方々に見送られながら出発。相模大野・藤沢・大船と乗り換え

て逗子に向かいます。藤沢からの東海道線が遅れて、しかも短い車両編成だったため大混雑で、

女子4名が乗れず、スタッフとともに次の列車でおくれて到着。いつもながら、何が起こるかわかりま

せん。逗子からは貸切バスに乗り、本日の目的地、芦名をめざします。現地では、お世話になるNP

O法人マリンサポートのスタッフが迎えにきてくれていました。

小雨が降ったりやんだりする中、責任者の小池さんから、本日のプログラムである「定置網漁の見

学」についての説明をうかがいました。このプログラムは、商業ベースのものではなく、地元の漁協

の方々のご協力で成立しているものです。漁師の方の注意を聞き、3隻の漁船に分乗し、沖合の漁

場に向かいます。しかけた網を手繰り寄せながら魚を徐々に追い込むと、魚影が見え始めました。

カタクチイワシがメインですが、他にもマダコ、アオリイカ、アカイカ、タチウオ、クロアナゴ、カンパチ、

サバ、シイラ、エイなどが見られ、子どもたちは歓声をあげていました。中にはタコをつかんだり、イカ

やイワシをその場でかじったりと、まさに体ごと楽しんでいる塾生もいました(しょうゆがないと食べら

れないと文句を言う子もいましたが)。

港に戻り、漁師の方といっしょに魚を選別。ここでも、子どもたちは魚をいじくりまわしていました。

気温が低いため、はやめに宿泊場所に向かいました。到着後、いつになく時間があるため、しばし

自由行動に。夕方には宿の目の前の浜に出て、明日の活動場所を見学。その後、いつのまにか

石を海に投げたり、砂で山をつくったりと、どの世代の子も同じことをするもんだなぁと感心しながら、

しばらく様子を眺めていました。

7時に夕食。おなかをすかせてさっそくおかわりにいったのはふだんからよく食べるF君。7杯おかわ

りをしていました。かと思えば食が細い子、好き嫌いの多い子、しゃべってばかりではしが進まない

子など、放っておくと食事時間が終わらないのでいつも30分できりをつけることにしています。

夕食後は、星座観察をする予定でしたが、あいにくの雨模様のため、星座早見盤の見方の解説を

しました。その後は、マリンサポートの指導のもと、ロープワークに挑戦。サッと理解してすぐにでき

る子やなかなかかたちにならず悪戦苦闘する子など様々ですが、なるほどと思える子や、意外なリ

アクションを見せる子もいて、塾生のふだんみられない一面にふれることができました。(これは私

からみたサマースクールのねらいの一つです)。

夜は10時に消灯。その後、何回か部屋の様子を見て回りましたが、話し声は聞こえず、大半がす

ぐに寝入ったようでした。

22日は7時に起床予定ですが、これも毎年のことで4時頃から起きだす子が出てきます。そのため

起こしに行っても、すでに起きている子がほとんどでした。

昨晩から朝まで雨が強くふっていたため、本日の磯観察ができるかどうか心配していましたが、活動

開始予定の9時過ぎには不思議とピタッとやみました。今日の講師は毎回お世話になる渡辺先生・

岩沢先生です。いつもはお一人ずつなのですが、今回はご厚意でお二人そろって指導していただき

ました。とにかくこの先生は、湘南地域の磯生物の観察を何十年も続けていらっしゃり、この地域の

磯生物の生態ならなんでもご存じの方なので、子どもたちにはドンドン質問していいよ、と伝えまし

た。案の定、磯場で質問魔になっている子がいましたね。長者ヶ崎で行う予定でしたが、風が強く、

海も荒れているため、観察場を小磯に変更。砂浜で警備するおまわりさんがいる葉山の御用邸の

目の前での活動となりました。タカラガイを探す子、タイドプールで小魚を追う子、クモヒトデだけを

集める気色の悪い子、ウニをいじりハリが指にささった子、ここでもタコをみつけいじくりまわす子、

などそれぞれが目を輝かせていました。私はトコブシをみつけ、ひっそりかじっていたら大食漢のF君

にみつかり半分食べられてしまいました。

途中、太陽の部分食を観察する予定でしたが、残念ながら太陽は雲に覆われ姿をあらわしませんで

した。

午後は着衣泳を行いました。指導にあたっていただくのは消防士の方、防衛大学の先生など、プロ

フェッショナルの方たちです。昨年、神戸でおこった鉄砲水の災害の時に一人だけ助かった子が着

衣泳の経験があったそうで、その話を聞いて、子どもたちも真剣に取り組んでいました。

出発まで少し時間があったため、スイカ割りを行いました。これも古典的といえますが、実にもりあが

るものですね。

身支度をして出発する前に、忘れ物の確認。出るは出るは、とにかくすごい量です。

活動場所を変える度に回収し確認しましたが、何度もそのたびに名前があがるのは、やはり教室で

も忘れものの多い子です。本人たちはいたって自覚がないため、なかなかなおらないですね。

閉会式をしてお世話になったマリンサポートスタッフの方々にご挨拶。今回も、本当によくしていただ

きました。

バスに乗車して逗子に到着。その後、電車を乗り継いで玉川学園前には予定より少しおくれて、5時

45分に着きました。すべての塾生を見おくったあと、夏期講習の打ち合わせをして、我々も解散。

天候が不安定でしたが、なんとか2日間とも予定通りに活動することができました。定置網の見学

にしても1日先でも後でも海があれていて無理でしたし、夜中の強い風雨を考えても、プログラムを

すべて実行できたのはとてもラッキーでした。

そして、このサマースクールには上記の方々だけでなく、海洋高校の実習生や地元のサーファーの

方も監視および活動に協力していただき、おかげさまで事故がなく終了することができました。

私は、ロマンスカーに乗って缶ビールを飲みながら責任の荷を肩からおろし、帰途にむかいました。

全員集合

 

マリンサポートほかスタッフの方々です

船上で魚をつかまえているところです

とった魚の選別をしています

着衣泳で「浮く」感覚をつかんでいます

コメント(1)

コメント1件

  1. 遅ればせながら、
    サマースクールでは、本当にお世話になり、ありがとうございました。
    今回は、お天気とのにらめっこになるかしら、と心配していましたが、
    定置網の見学や、磯観察ができて、本当によかったです。
    息子は、魚の選別を夢中でやっていたらしく、
    「気が付いたら、手がうろこだらけだった!」と興奮気味に話してくれました。
    また、その場でさばいていただいて食べたイカのこと、きれいな色にびっくりしたウミウシのことなど、目を輝かせて教えてくれました。
    着衣泳のことも、私にも事細かに教えてくれて、
    洪水があっても生き残れそうです。(笑)
    子供たちも普段はできないような経験ができて、きっと忘れられない思い出になることでしょうね。
    先生方には、色々とご苦労が多かったと思いますが、
    心から、お礼申し上げます。
    また、マリンサポートの方々のご厚意にも感謝申し上げます。

    コメント by tonさん — 2009/08/03

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