創立105年になる伝統校です。
イギリスのパブリックスクールをモデルとした校風
で、「個性の尊重」「品性の陶冶(とうや)」「勤労
の実践」を建学の精神に掲げています。
吉祥寺からバスで8分、徒歩では20分で小中高大の
集まるキャンパスの入口に到着し、そこからさらに
徒歩で10分でようやく中高の校舎にたどりつきます。
風薫る季節に、鳥のさえずりをききながら木立の中
を歩くのは気持ちいいですが、遅刻しそうな時は大
変でしょうね。
成蹊は、応募者が、15年⇨666名 16年⇨800名
17年⇨843名と、人気上昇中です。
最近の「共学志向」の高まりが背景にはあります
が、何といってもこの学校は、「誇れるコンテン
ツ」が多いのが特長です。
成蹊は「付属校」ではありますが、他大学への進
学者が多い「進学校」でもあります。
成蹊大学への進学率はもともと約50%でしたが、
ここ数年はさがり続け、今では約20%になってい
ます。
他大学の合格実績は、東大5、東工大6、早大47、
慶大40、上智大42となかなかのものです。ガチガ
チに受験指導をするということはないですが、生
徒が自発的に取り組むように促しそれを応援する、
というようなスタイルです。
また、医学部を目指す生徒が伝統的に多く、52名
が合格しています。主観ですが、親が医者という
生徒が他校よりも多いかもしれません。
「実践」を重んじた「本物の教育」を行うことを
大切にしていて、知的好奇心をくすぐる企画が126
もあります。部活は運動系、文科系ともにとても
さかんで、設備も充実しています。
今回「理科館」「造形館」を見学しましたが、水
族館のような生物室、家具工房かと見間違うほど
の木工用の設備、焼き物を焼く窯など、自らを
「マニアック」と呼ぶ本格的な施設には圧倒され
ました。「生徒がケガをすると危ないと予想され
ることはしない」という昨今の風潮は、この学校
には無縁のようです。
国際交流にも力を入れていて、昨年、留学した生
徒は115名。留学の受け入れは58名です。
PLENUS卒業生で高校2年のNさんは、1年間
のオーストラリアでの留学を終えて今春帰国し、
先日報告に来てくれました。
上記のように、成蹊では実に多様な選択肢があり、
それぞれが高いレベルで実践されています。
そのうえ自由な校風で、長い歴史の中で培われて
きたクオリティの高い「品性」は、新設校には決
してまねのできないものと言えるでしょう。
今春入学したのはK君。
なかなか志望校が定まらず、お母さんや本人と相
談しているうちに、「自由な校風で、共学がよく
て、知人のいない遠い学校」がいいということに
なり、ならば成蹊だと私から提案しました。
K君は3人兄弟(次男・三男がPLENUS生)
で、長男が広尾学園、次男が早実と3人とも共学
ではありますが、全く異なるタイプの学校に在籍
しています。
もう少し近くにあれば、PLENUSから受験す
る人が今よりは多いでしょうね。
日頃、私がよく言ってることですが、「距離」だ
けで学校を選択してしまうのは、本当にもったい
ないなと思います。