武蔵中

2014/03/09

武蔵中の入試問題分析会に出席してきました。

昔から「御三家」(私はこの言葉がキライですが)と呼ばれる名門中学です。

西武新宿線の江古田が最寄り駅ですが、大江戸線が開通して新江古田駅

ができたため、新宿からのアクセスがよくなりました。

それでも町田からは遠いため、今までは、関心はあっても受験する塾生は

おりませんでした。

そして今年。受験した塾生は見事に合格。しかし、彼は栄光学園にも合格

し、熟考のうえ、栄光を選びました。

校風はきわめて自由で、アカデミックな刺激に満ちています。

この学校には、独特のポリシーがいくつもあって、大学進学実績の発表の

仕方もその一つです。大多数の学校は通算の合格者数を発表します。

大学入試の場合、一人で同じ大学の違う学部をいくつも合格するケースが

あり、一人で何校分も加算されてしまうため、実数は数分の1ということもあ

ります。それに対して武蔵は「入学者数」で発表します。2013年は早大が

23名となっていますが、おそら他校だと60〜70名のカウントになるはず

です。それを知らないでみると、武蔵の進学実績はそれほどよくないので

はと、誤解してしまうでしょうね。

入試問題もユニークです。

算数は「手書き」で、計算・一行問題はなく、鋭い洞察力が要求されます。

国語は、以前は物語文が出されていましたが、ここ数年、評論にかわり、そ

して今年は新見南吉の物語文でした。学校側は、その時に出題したいと思

われる文献を採用するので、決めているわけではないと説明していました

が、にも関わらず「学校別対策」を売りにしている某大手塾のセンセイが、

何を勘違いしているのか「出題傾向を教えろ」といきまいていましたね。

社会は、資料をもとに考察する記述問題で、今年は「気候変動」をテーマ

にしたものでした。

そして理科の名物になっているのが「封筒問題」です。

封筒の中に入っているものを取り出して、観察させるもので、今回は「容器

に入った液体をふって気づいたことを書かせる」ものでした。

解説された先生方の説明は、簡潔かつ明快でした。流石です。

独特の入試問題なので、偏差値通りの合否結果とはなりにくく、それもあ

ってかここ数年応募者を減らし、偏差値もかなりさがってしまいました。

さすがに今年は反転して応募者が30%近く増加しました。

合格発表は公式には2月3日の朝になっていますが、例年、2日の夕方に

掲示発表されています。その真意を聞いてみたのですが、はっきりとした

返事はいただけませんでした。

大変魅力的な学校ではありますが、PLENUS生にはやはり遠く感じるで

しょうね。栄光や聖光に行くのと時間的には大差はないのですが、都心に

向かって新宿で乗り換えてさらに・・・、というのがその理由です。

いろいろな「雑音」もあるかと思いますが、武蔵には「武蔵らしさ」を失って

ほしくないと、切に思います。

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